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フィールドワークの勝利

小林 慶太郎准教授
 世界を見つめ地域を考える四日市大学。その中にあって私たち総合政策学部では、この地域全体をキャンパスと捉え、大学の殻の中に閉じこもることなく、学生たちに、地域の中で様々なことを経験・体験して貰おうと考えています。私のゼミでも、学生たちが、調査研究のために、学外の様々な地域に出かけて行っています。

 本年9月には、年間約1万トンといわれる伊勢湾の漂着ゴミのうち、実に数千トンが漂着する鳥羽市答志島の現状を、政策的にどう変えていくことができるのかを研究しているゼミ生のグループが、同島の海岸清掃に参加してきました(詳細はこちら)。このグループは、海岸清掃活動に取り組んでいる市民活動団体や、鳥羽市・環境省の担当者へのヒアリングも、実施しています。
また、別のグループの学生たちは、志摩市の渡鹿野島に、本年7月から5回にわたって足を運び、同島の住民の方々や、志摩市長、三重県県南部地域活性化局次長らと、意見を交わし、同島の振興策を検討してきました(詳細はこちら)。この活動は、三重県から、大学生の意見を活かして集落の維持に取り組む「集落支援モデル構築事業」の一つに指定されています。

 11月23日(金)〜25日(日)の3連休、このようにしてフィールドワークを積み重ねてきた調査研究の成果を、学生たちは、千葉県館山市で行われたジョイントセミナーで発表してきました。
 ジョイントセミナーは、大学間の垣根を越えて、行政学や地方自治を専門にする教員のゼミが合同で行う研究発表合宿です。1985年に早稲田大学と法政大学の2ゼミで始まったこのジョイントセミナーに、四日市大学は、2003年から参加しています。
 中央学院大学のセミナーハウスをお借りして開催された今年のジョイントセミナーには、早稲田、法政、拓殖、宇都宮、中央学院の各大学と四日市大学の、6つの大学から学生が参加。四日市大学からは、総合政策学部の岩崎ゼミと私のゼミの学生26名が参加し、研究発表と活発な意見交換をしてきました。
 参加者が一堂に会し共通テーマのもとに各大学から1チームずつの研究発表を行う全体会と、3つの部屋に分かれて学生たちが自由なテーマで研究してきた成果を発表し合う分科会、各大学から合計16本の研究発表がなされました。
 これらの研究発表の中で、6つの大学の教員集団の合議で優秀であると認められたものは表彰されるため、各大学の学生たちは、その表彰を目指して、それぞれ調査研究を進めてくることになります。

 さて、その優秀発表の表彰についてです。昨年のジョイントセミナーの際は、本学から1チームも入賞を果たせず、悔しい思いをしたのですが、今年はやってくれました! 本学から研究発表した3チームのうち、答志島の漂着ゴミ問題を扱ったチームの研究発表が、グランプリ・準グランプリの次の第3位に相当する敢闘賞を、受賞することができました。
 書籍やインターネットからの情報をもとに制度や背景なども整理して押さえつつ、それだけに留まらず、何度も現地に足を運んだり様々な関係者からヒアリングしたりと、自分達の足で稼いできたオリジナリティのある材料に基づく研究発表に仕上がったことが、他大学の先生方からも評価されました。
 あれこれ調べて一生懸命に考えても絶対的に正しい答えなど得られない、まさに出口がハッキリ見えないような問題も、この世の中には沢山あります。そうした問題に真摯に向き合って、望ましい解決策は何なのか苦闘してきたその姿勢も評価されました。

 それぞれの学生が、このジョイントセミナーでの発表に至るフィールドワークなどの調査研究の過程を通じて、ものすごく沢山のことを学べたはずです。これからの学生生活においても、そして大学を卒業してからも、それを活かして、殻に閉じこもることなく逞しく生きて行って欲しいと願っています。




答志島での清掃作業の合間に環境団体の方々と談笑する学生たち

渡鹿野島の方たちとの意見交換会で意見を発表する学生たち

ジョイントセミナーで研究発表する学生たち

 


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