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グループで問題解決をする方法論を勉強しよう

都島 功教授
 問題を解決するための有効な方法論があるのでしょうか。昔は、そのようなものがあれば、その方法論を計算機に入れれば、自動的に特許や論文がかけてしまうことになり、そのようなことはないと思っていました。今は、有効な問題解決方法論があると考えています。
 筆者は大学教員の前に、総合電機メーカーで、研究所に23年、その後4年間、コンサルタントの部署で働きました。研究所時代は、特許、論文が重要な成果として要求されました。自分の研究分野で何か問題を見つけ、時間の多くは、独自性、有効性を主張できる解決策をひねり出すのに費やしました。どちらかというと、問題を見つけ、定義することには重きを置きませんでした。
 コンサルタントの部署に移って驚いたのは、現状認識、問題分析に多くの時間をかけることでした(顧客の方が5人ぐらいとコンサルタント3人ぐらいで数カ月)。この段階で解決案を考えるのは厳禁でした。筆者はすぐに解決案を口にするので、ベテランのコンサルタントからは「案JUMPしないように」と言われました。その意味は、un-jumpすなわち、すぐに案にjump(飛び込む)してはだめということを何回も言われたものです。
 まずは、素直にありのままの「現状」をきちんと調査します。また、並行に「あるべき姿」を作り上げます。現状とあるべき姿との差を「真の問題」と定義します。問題点を分析し、重要な課題の絞り込みを行い、その後、やっと解決案を考え出すのです。
 社会で扱う問題は大変複雑な問題です。この解決には、1人の優秀な人だけでは無理です。問題解決の方法論に従い、いろいろな視点を持つ人で構成されるグループで対応すると、意外と問題解決に近付けます。
 コンサルテーションの方法は各社違うと思いますが、筆者がいた部署では、A4サイズで5cmぐらいの厚さのマニュアルを勉強させられました。現状認識から解決案の立案までどのような点に着目し、どのように分析したらよいかなどの手順、枠組みがきちんと示されております。もちろん、人間が主でマニュアルは支援のためですが、グループで問題解決する方法論が有効だということをしばしば体験できました。
 筆者のゼミでは、まずはグループによる解決法で有名なKJ法(文化人類学者の川喜田二郎さんが考案した、似た項目をグループ化する方法)やブレーンストーミング法で問題解決のための実習をします。その後、コンサルタントが使う方法論の一部を実習しましたが、学生たちだけで結構、適切な解に到達したと思います。
 皆さんも、社会に出て必要な、グループで問題解決するための方法論に関する文献を積極的に読んでください。

 


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