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伊勢谷ブナ林・大安町シデコブシの観察会(2010/11/25)

 11月23日に四日市大学環境情報学部の教員有志が四日市大学自然環境教育研究会のメンバーとともに、伊勢谷のブナ林と大安町のシデコブシ群落の観察会を行いました。伊勢谷のブナ林は朝明川の源流部(標高800m〜1000m)に広がる鈴鹿山系最大規模のもので、研究会の調査によれば面積は21.5ha、ブナ株数は3000本以上と推定されています。ブナ林は母なる森と呼ばれ、その地域に生息する生物量の多さで知られますが、近年は林床のスズタケ(笹)の衰退が顕著で、これによるブナ林への影響と、近年の温暖化の及ぼす影響が心配されています。また、シデコブシ(学名:Magnolia stellata)はモクレン科の日本固有の植物で東海地区だけに自生しています。三重県では、いなべ市とともに3市町村での生息が知られ、三重県レッドデータブックの絶滅危惧種1B類に指定されています。大安町の群落は、近年急速に減少を続け、研究会による2008年度の調査では71株にまで減少し、数十年先の絶滅が予想されています。

 これらの地域の自然環境の保全のために、四日市大学環境情報学部では教員有志による研究グループを立ち上げ、四日市大学自然環境教育研究会とともに共同研究と保全活動を行う計画です。今後、研究計画や研究成果とともに、市民の方々にご参加いただく保全活動の募集などについて、このニュースで継続的に報告・告知して参ります。


 平成22年3月に、「森に木を植えよう」活動で
市民の方々に植樹していただいた朝明渓谷の斜面の様子。
初冬のため落葉していた。来春が楽しみ。

ニホンシカの食害の様子。樹木基部の表皮がなくなっている。
スズタケの衰退もシカの食害が推定されている。

朝明川最源流部のブナ清水にて記念撮影。
大岩の下から清い泉が噴き出していた。
この水はブナ林床の土壌に雨が浸み込み、時間をかけて湧き出してきたものだ。

四日市大学自然環境研究会の保黒代表の説明を聞きながらブナ林を進む。
植樹のようす
ブナ林の様子。すっかり落葉していたが、鈴鹿山脈の頂上部に広がる林には、
ブナ林特有の落ち着いた静かな雰囲気があった。
木々には研究会の過去調査を示す青やピンクのテープが貼られていた。
林の規模は予想以上に大きく、また立派なブナも多かった。
記念撮影
大安町のシデコブシ群落に入り、保黒代表の説明を聞いた。
シデコブシの樹高に比べてはるかに高い杉などの木々が繁茂し、
倒木も多く、林の荒れていることが実感された。
シデコブシに十分な日射が当たらないことが、衰退の一番の原因のようだ。
枯れたシデコブシの個体や、最近枝折れした個体も見られた。
記念撮影
全てのシデコブシの個体には、研究会によりテープと名札による番号がつけられていた。
シデコブシの上空は杉が覆っていた。
記念撮影
暗い話ばかりではなかった。
一部のシデコブシには花芽(写真の枝先の膨れた部分)が付いていた。
今年度は開花がほとんどなかったとのことで、研究会による活動で、
一部のシデコブシの日当たりを改善した。そこに花芽が付いていた。
来春の開花が楽しみである

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