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原子力発電を補完する電力施設の見学(2011/09/05)


 新学期直前の平成23年9月1日と2日に、環境情報学部を中心とした15名の学生が電力施設を見学しました。今回は原子力発電を補完する電力施設の見学がテーマで、@電源開発佐久間ダム・水力発電所、A電源開発佐久間周波数変換所、B中部電力武豊火力発電所、Cあいち・りん空新エネルギー実証研究エリアを訪問しました。
 佐久間ダム・水力発電所は35万kWと日本トップクラスの発電容量を擁し、天竜川に設置されているダムは浜名湖とほぼ同程度の水量を貯えています。原子力発電所事故を受けて期待が高まっている自然エネルギー発電のエースといえる存在です。ここは、60サイクルと50サイクルの双方で発電できる機能を持ち、東京電力方面と中部・関西電力方面の両方に送電しています。
 周波数変換所は、東西地域のどちらかが電力低下を招いた場合に自動的に電力を融通して電力不足を補う機能を持っています。中部電力浜岡原子力発電所が停止した以降は、60サイクルの電力を50サイクルに変換するのが主務になっているそうです。
 武豊火力発電所は昭和40年代に立地された石油焚きの発電所です。1号機は平成14年に廃止し、2号機は平成21年10月から長期計画停止をしていました。3号機も長期計画停止の予定で、4号機だけ運転を続ける計画でした。浜岡原子力発電所の停止を受けて、急遽2号機を再稼働させ、2,3号機合わせて70万kWを供給し、電力供給不足に役立てているとのことでした。古い発電所なので発電効率は約38%と、四日市のLNG複合発電所の約55%に比して低く、これは発電コストが相当高くなることを意味しています。
 武豊火力発電所の配管表面にはサビが目立ち、このような役割をほぼ終えた発電所を頼っている現実を知ることになりました。武豊火力発電所には0.75万kWのメガソーラー太陽光発電設備が建設中でした。14万平方キロメートルという敷地に設置されたソーラーパネルは設備利用率が12%で、年間発電量は740万kWhとなります。フル稼働しても武豊火力発電所の3号機を運転するのに用いるモーターの必要電力にも足らないという説明を受け、太陽光発電の導入の難しさも知ることになりました。
 あいち・りん空新エネルギー実証研究エリアには、ソーラーパネルや風力発電、バイオマス・スターリングエンジンシステムなど、新しいエネルギー技術が見学できるようになっています。台風の雨の中を急ぎ足で見学しました。
 日本の発電量の約30%を支えてきた原子力発電。脱原発の流れの中で、水力発電、周波数変換、古い火力発電所の復活、メガソーラーの建設などが実際にどのように行われているかを知る貴重な見学会となりました。学生たちもいろいろ感じたようです。
 最後に、エネルギー施設見学にご支援いただいた中部原子力懇談会三重支部の皆様に感謝申し上げます。



佐久間ダム・水力発電所の看板の前で説明を受ける学生たち。
火力発電所の制御室。昭和40年代の設備なので手動で運転するようになっている。
原子力発電所停止の緊急時対応として、運転経験のある優れた運転技師たちが集められていた。
広大なメガソーラー施設の向こうに武豊火力発電所が見える。



 

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