中国思想と文化(+韓国・朝鮮)
・ たまたま私が知ることになった文献をあげたものです。網羅的なリストではありません。
・ 比較的入手しやすい、日本語のものに限ってあります。
・ 値段は私が購入または調査した時点のもので、最新のものではありません。
・ 同じ本が、単行本から文庫本になったり、他社から出版されたりしている場合があります。



1.全般
2.儒教
 (1)孔子と『論語』
 (2)その他
3.道教
4.易
5.韓国・朝鮮
6.その他

※中国医学・気、白川静氏、安岡正篤氏については別のページを用意してあります。


  1.全般

まず、中国思想全体をみたわたすための思想史としては、
森三樹三郎『中国思想史(上・下)』レグルス文庫、各680円
がお勧めです。
正確に言えば、一般向けの本は「これしかない」というのが現状です。
しかし、従来は諸子百家中心に語られていたものが、
仏教や近代の思想にまで、かなりのページが割かれており、
かなりやさしい記述になっています。

歴史ではなく、中身から中国思想を見渡すものとしては、
金谷治『中国思想を考える』中公新書、700円
蜂谷邦夫『中国的思考』講談社学術文庫、1100円

の二冊をお勧めします。

もう一冊、中国人の考え方を知るために、
中国人あるいは中国語の論理を探究したユニークな本として、
加地伸行『中国人の論理学』中公新書、660円
を紹介しておきます。
1日本語と中国語と
2古代中国人の論理学意識
3現代中国人の論理学意識
4中国文化の特色
5経学的思考



  2.儒教

 (1)孔子と『論語』

金谷治『論語』岩波文庫、400円

加地伸行『論語』講談社学術文庫、1200円

白川静『孔子伝』 中央公論新社、895円
第1章 東西南北の人(伝記について;聖人ののち ほか)
第2章 儒の源流(伝統について;大儒と小儒 ほか)
第3章 孔子の立場(体制について;群不逞の徒 ほか)
第4章 儒教の批判者(批判について;ギルド的集団 ほか)
第5章 『論語』について(文体論;儒家八流 ほか)

加地伸行『「論語」を読む』講談社現代新書、640円
1孔子と『論語』とについて
2国家について
3家族について
4人間について
5精神について
6生活について
7自然について

加地伸行『孔子画伝』集英社、3200円
孔子の生涯を中心に描いた聖蹟図。
現存最古の聖蹟図(36枚からなる)を示しながら、孔子の生涯を語ります。



 (2)その他

学研から出ているBooks Esotericaというシリーズの
『儒教の本』、1200円

中国思想の本流といわれるのは、やはり儒教。
むずかしい本が乱立する中、
「わかりやすい」という点でひときわ目立つのがこの本です。
韓国の儒教の現状も紹介しており、
韓国を知るための一冊としてもお勧めです。

加地伸行『儒教とは何か』中公新書、720円
序:儒教における死
1儒教の宗教性
2儒教文化圏
3儒教の成立
4経学の時代(上)
5経学の時代(下)
6儒教と現代と

加地伸行『沈黙の宗教−儒教』筑摩書房1400円
1儒教の深層−宗教性
2儒教の構造
3儒教の表層−道徳性
4儒教の世界像
5儒教から見た現代

加地伸行『中国思想からみた日本思想史研究』吉川弘文館、6800円
第1部 日本古代における中国思想受容の様態
 1中国思想の先駆的受容
 2中国思想の内面化
第2部 儒教の本質的理解−中江藤樹の孝
 1『孝経啓蒙』の成立
 2『孝経啓蒙』諸本の系統とその展開
 3中江藤樹の孝
第3部 中国学の総合的理解

加地伸行『家族の思想−儒教的死生観の果実』PHP新書、660円
序:儒教の家族主義をめぐって
1儒教的仏教そして仏教的儒教
2出家と在家と
3<老い>の悲しみと生きる気力と
4儒教に学ぶ<父性の復権>
5<現代の夫婦別姓論>批判
6<散骨する自然葬>批判
7仏壇の復権
8不自由な教育・自由な教育
9少子化を抑止する寿(ことぶき)国債

加地伸行『現代中国学』中公新書、800円
序:中国大陸と台湾と
1名実を読みこむ
2儒教を読みこむ
3資料を読みこむ
4人間を読みこむ

また、儒教の基本的な考え方を紹介したものに、
串田久治『儒教の知恵』中公新書、760円
があります。

池田秀三『自然宗教の力』岩波書店、1500円
タイトルからは想像しにくいのですが、
「儒教は宗教か非宗教か」という大問題を検討した本です。
「叢書現代の宗教」シリーズの第16巻。
「1儒教の宗教性」「2儒教の合理主義・人間主義・現実主義的性格」
「3儒教宗教説再検討」「終:儒教の多様性」からなります。

井沢元彦『仏教・神道・儒教集中講座』徳間書店、1500円
「第1部仏教集中講座」
「第2部神道集中講座」
「第3部儒教集中講座」
仏教・神道・儒教とは何かを、
大胆に要約して論じています。
一面のみがクローズアップされているという観はありますが、
わかりやすいことは間違いありません。

広範囲に目を配った良書といえるものに
フーブラー『儒教』青土社、2200円
があります。シリーズ世界の宗教の中の一冊で、
もともと(多少なりもと儒教の知識を持つ)日本人向けの本ではない分、
全体的に平易な記述となっています。

儒教の入門書として非常にユニークなのは、
浅野裕一『儒教ルサンチマンの宗教』平凡社新書、760円
でしょう。
儒教で崇拝されているはずの孔子のあわれな姿が浮かび上がってきます。
常識的な儒教理解とはかけ離れた内容で、目からウロコの一冊です。

加地伸行『孝経』講談社学術文庫、1250円
1『孝経』訳注
2『孝経』とは何か
3『孝経』の歴史
4『孝経』・孝に関連して
附編:『孝経』関係テキストの図版

金谷治『大学・中庸』岩波文庫、600円



  3.道教

道教という宗教は、とらえどころのない、説明するのが非常に難しい宗教です。
そんな中で、
学研から出ているBooks Esotericaというシリーズの
『道教の本』、971円

は、数少ない一般向けの概説書です。
また同じシリーズには、道教とも関係する
『風水の本』、1200円
もあります。

とらえどころがないのであれば、
個々の概念を事典で調べるというのもよい方法です。
さいわい
坂出祥伸『「道教」の大事典』新人物往来社、3800円
野口鉄郎他編『道教事典』平河出版社、10000円

といった、読みやすい事典が出ています。
ただ何と言っても、値段が高いのが難点。

専門書ばかりの中で、一般向けのシリーズが出ました。
シリーズ道教の世界、春秋社、各2000円
1仙境往来
2道法変遷
3老子神化
4飛翔天界
5神仙幻想

新しい観点から、新しい情報を満載したシリーズです。

道教の源流の一つとされる道家については、
森三樹三郎『老子・荘子』講談社学術文庫、1200円
をはじめとして、さまざまな本が出ています。

稲田義行『現代に息づく陰陽五行』日本実業出版社、1500円
序:不朽の思想 陰陽五行の知られざる世界
1.陰陽五行とは何か
2.暦・時刻と卜(占い)
3.方位と風水
4.日本版陰陽道の起源とその後
5.生きている陰陽五行



  4.易

加地伸行編『易の世界』中公文庫、660円
1易をめぐって
2易の理論と歴史
3易占い

金谷治『易の話』講談社学術文庫、1050円
1易の構成
2うらないとしての易
3『易経』の成立まで
4思想としての易
5易と中国人の考え方

安岡正篤『易と人生哲学』致知出版社、1500円
1自己創造の立命学
2運命の原理原則
3易学の根本概念
4易学の根本理法
5真の易学を学び、修めるには
6六十四卦と配列の意義
7『易経』の理論
8『易経』の実践学
9易学はすべての学問に通じる
10運命を拓く究極の人間学

本田済『易(上/下)』朝日新聞社、380円/460円
易経の翻訳と解説です。

秋山さと子『占いとユング心理学』KKベストセラーズ、1080円
1偶然の一致はなぜ起こるのか
2なぜ人は占いに頼るのか
3ユング心理学と占いの接点
4易は東洋の精神分析
実践編:未知の自分を知ろう

持田鋼一郎『高島易断を創った男』新潮新書、680円
1四書五経を諳んじる少年
2二十代にして一攫千金
3転機となった獄中生活
4実業家の天稟
5大綱山荘の日々
6国家の運命を占う



  5.韓国・朝鮮

伊藤亜人編『もっと知りたい韓国1』弘文堂、2300円
民族と国家、風土と生活、漢文明の受容、民俗信仰、
伝統社会の人間関係、文芸と芸術

伊藤亜人編『もっと知りたい韓国2』弘文堂、2400円
地域社会、経済、政治、変動する社会、
民衆と文化、伝統文化の再生

黒田勝弘『韓国人の歴史観』文春新書、690円
1従軍慰安婦問題
2対日「抵抗史観」の神話
3韓国人作り
4はてしなき「謝罪」要求の根拠
5中国の影
6日帝風水謀略説
7旧総督府解体
8日帝の残滓
9新たなる「日本」の影
10「日韓問題」は存在しない



  6.その他

中国における独創的な思想家として忘れてはならないのは、何と言っても墨子でしょう。
墨子については
浅野裕一『墨子』講談社学術文庫、900円
がお勧めです。原文を解説しながらの紹介になっています。

また、日本の戦国武将などにも大きな影響を与えたといわれる
兵法家の孫子については、やはり同じ著者の
浅野裕一『孫子』講談社学術文庫、880円
がお勧めです。

諸子百家の中の代表的な思想家については、
世界の名著シリーズ(中央公論社)の『諸子百家』の中に、
解説と翻訳が収められています。

加地伸行編『諸葛孔明の世界』新人物往来社、1800円
1諸葛孔明伝
2諸葛孔明の精神
3英雄たちの面構え
4諸葛孔明の評価
誰もが絶賛してしまう諸葛孔明の実像を、
冷静に捉えなおそうとするユニークな内容です。

加地伸行『史記−司馬遷の世界』講談社現代新書、390円
1歴史家・司馬遷の誕生
2『史記』の時代
3『史記』完成への道
4司馬遷の世界




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