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「Discover Japan日本再発見の旅」 レポート

■【受賞者のレポート】はこちら
 ・ゲン ロさん(経済経営学科3年生)
 ・チン ケンビンさん(経済経営学科3年生)
 ・コ ギライさん(総合政策学科2年生)

受賞者レポート

 

ゲンロさんのレポート

 9月2日から5日まで、「宗村南男記念‐留学生による日本再発見の旅-Discover Japan」で受賞した「沖縄の旅」に友人2人と一緒に行った。沖縄は皆初めてで、飛行機に乗る前から興奮しっぱなしだった。
 到着した翌日、ひめゆり平和記念資料館と首里城公園に行って見学をした。ひめゆり平和記念資料館では、戦争の恐ろしさを学んだ。「絶対戦争はしてはいけない!あってはならない!」と言っていたボランティアガイドの方の表情から、強い想いを感じた。沖縄には、戦争の痛みが生々しく残っていて、それを思うと複雑な心境にもなる。当然だが、私は留学生なので戦争を体験していない。辛さも、痛みも、苦しみも悲しさも想像することしかできない。なんと歯痒いことであろうか。
 首里城は、沖縄の歴史、文化を象徴する城であり、首里城の歴史は琉球王国の歴史そのものである。首里城は、内郭と外郭に大きく分けられ、正殿をはじめとする城内の各施設は東西の軸線に沿って配置されており、西を正面としている。中国や日本との長い交流の歴史があったため、首里城は随所に中国や日本の建築文化の影響を受けていることがわかった。じっくり見て初めて気がつくこともたくさんあったので、多くの人に是非、ゆっくり見てほしいと思った。
 三日目は、色々な体験をした。この日は、天気も良かったので、本当に美しい景色が見られた。一番心に残っているのは、ダイビングで海に潜ったことである。海の中では、色々な魚やサンゴ、ニモのモデルであるクマノミも見られた。魚は、目の前を通り過ぎていき、底の方ではウミヘビ、ナマコなど、普段見られないものもいた。思っていた以上のものが、自分の目で見ることができ感動した。40分も海の中に居続けたというのが、今考えると不思議な感じである。海から上って、海岸のゴミ拾いもした。釣り糸やペットボトル、空き瓶などが流されてきていた。こんな美しい海にゴミを捨てるなんて、許せないと思った。
ビーチのすぐ近くで、毎日、白い砂浜と美しい海の色を眺めることができた。珊瑚を拾ったり、膝まで海に浸ったりして、毎日マリン体験をしていた。海は朝、昼、夕方と表情が違って、普段、都会で生活している私はとても感動した。
 今回の旅で心に残ったのは、自然の美しさと人の温かさである。近隣諸国からの影響、悲惨な戦争の歴史の中で育まれた暮らし、そんな沖縄だからこそ、地元の人の優しさには深みがある。だから私は、また沖縄に行きたいと思う。

 

 

チン ケンビンさんのレポート

 「宗村南男記念‐留学生による日本再発見の旅-Discover Japan」で受賞した今回の旅で、私たちは初めて沖縄に行きました。皆、好きなことが似ているので、一緒にいて本当に楽しかったです。毎日、遅寝早起きなのに充実していました。
 沖縄は昔、琉球王国だっただけに、食べ物や言葉、色々なことが、日本の他の地域とは異なっていました。また、沖縄は、他の地域では決して味わうことができない独特な雰囲気を持っています。赤瓦の古民家が建ち並び、赤い屋根にシーサーの置物、至るところに花が咲き誇っていて、沖縄に来たんだなとしみじみ感じました。ただ、ぶらぶら散歩しているだけでも、なんだか幸せな気持ちになると思いました。
 私たちは、沖縄のたくさんの所に行きました。その中で一番忘れられないのは、やはり万座毛です。象のシルエットに見える岩があることで有名で、目の前に広がるのは、透明度の高い、まさに沖縄らしいとても綺麗な海でした。どこまでも続く広大な海を見ながら気持ちのよい潮風を感じていると、本当に心が落ち着きます。視界に収まらないパノラマの世界で、青い空、流れる雲、潮の香りも加わり、五感をフル刺激されました。この絶景は、心の奥底まで入ってきました。昔見た海とは違う感じです。
また、青の洞窟で初めてのダイビングをしました。海の中に入ると、天然の光とは思えないくらい、青の世界でした。海も洞窟も綺麗で、たくさんの魚が見られて楽しかったです。たくさんの魚が自由に泳ぐ姿に感動してしまいました。空から海の中に降り注ぐ青い光は、本当に写真とは違いました。存分に美しさを満喫しました。初めてのダイビングで、少し不安でしたが、ガイドさんが丁寧に指導してくださり、楽しく体験することができました。いい思い出を作ることができました。
 夜になると沖縄は、昼間とは違う雰囲気がします。沖縄料理を食べながら三線を聴きました。三線の音色と独特な歌いまわしを聴いていると、自然と癒されてくるから不思議でした。同じ日本でも、これだけ文化が違うと、まるで異国に来た気分になりました。喧騒から離れ、のんびりと流れる時間に癒されました。
 今回、このような旅行をすることが出来、本当に良かったです。ありがとうございました。

 

 

コ ギライさんのレポート

 今回の沖縄旅行では、大変楽しい時間を過ごせ、「沖縄」をたくさん感じることができた。
空港から出て、中国に来たかのように感じた。沖縄の建築スタイルは、ほとんど中国のスタイルと同じだと思う。初日にまず、沖縄県立博物館、美術館を見学した。博物館の常設展示では、沖縄の自然、歴史、文化について総合的な展示を行っていた。沖縄というと、非常に古い時代から人が住んでいた地域だが、そういう人々が沖縄の島にやってきた時代から、その後、貝塚時代、グスク時代を経て、琉球王国時代、そして、琉球王国以後の歴史まで含めた展示があった。実際の沖縄の歴史的資料、ヤンバルの生き物たちの剥製など、実物資料を見ることができた。「本物の作品」が展示してあるということは、博物館の魅力である。本物でしか分からない色彩であり、作家の息遣い、あるいは作品に懸けた情熱を感じることが出来る。そこが魅力的であると思う。古い時代の人骨とか、当時の人々が使っていた道具とかが保存してあり、大変興味深く見ることができた。
 沖縄の歴史と言うと、頭の中にすぐ首里城が浮かぶ。首里城は、2000年に世界遺産に登録された琉球王朝の城である。首里城に行って、思ったよりたくさんの門があってびっくりした。一番記憶に残ったのは、守礼の門である。扁額には「守禮之邦」と書かれており、中国の古城と似ている。やはり中国との貿易が盛んだったから中国文化の影響を受けているようだ。この「守禮之邦」という言葉には、礼節を重んじるという意味があるそうだ。首里城の建築スタイルは、中国の城の影響を受けているので、日本の城とは全然違う。不思議だ。沖縄は、昔からの文化や伝統を大切にしながら、琉球人としての信念や誇り、独特の美しさを貫き通している感じがした。
 そして、古き良き沖縄の生活文化を体験するため、琉球村に行った。琉球村では、沖縄の昔ながらの古民家の観賞や、工芸体験、伝統舞踊の迫力あるエイサーを見た。また、踊って楽しむこともできる。村内は、昔ながらの赤瓦の古民家があり、時間がゆっくりと過ぎているように感じ、どこからか沖縄の楽器である三線や太鼓の音が聞こえてきて、何となく昔の沖縄にタイムスリップしたかのようである。村内の石敷道や小石がある土の道を歩くと、シーサーが屋根の上に見え、私達をじっと見ているようだった。
 今回、沖縄へ行って一番興味を持ったのは、古い建物である。時間があったら、もう一度行って見てみたい。すべての古い建物を見学したいからである。建築スタイルから、沖縄の歴史を学んでみたい。

 

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