• 2022.11.08
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「令和4年度四日市市民大学 (四日市大学企画)」第4回開催

今回は、富田与総合政策学部教授が講師を務め、3点の「浮世の画家」を多面的な独自の考察により紹介しました。前出の3作品とは、『An Artist of the Floating World, Kazuo Ishiguro, Faber &Faber, UK, 1987』・『新版 浮世の画家』(飛田茂雄 訳)ハヤカワepi文庫 2019年』・『NHK土曜ドラマ「浮世の画家」(脚本 藤本有紀)2019年3月30日初回放送』です。

作中では主人公の画家の小野益次は、日本精神を鼓舞する作風で戦時中には名声を得ていましたが、終戦を迎えると世間から手のひらを返したように冷遇されました。年老いた小野は過去を回想しながら、自らが貫いてきた信念と新しい価値観のはざまに揺れ、苦悩することとなりました。

講師は、カズオ・イシグロの語り手の心理状況を他の登場人物の声を使って間接的に読者に伝える巧妙な語りの技法を詳細に解説しました。

参加者からは、「講師の情熱的な話し方に魅了されました。」、「質疑応答の時間を長めに取っていただいたので、理解が深まった。」、等の声が寄せられました。

最終の次回は、11月11日に開催しますので、引き続きご受講くださいますようお願いいたします。

教室全景 講師 アップ

「小野の語りの構造」を説明中の講師 「戦後体験」のひとつの形

 

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